NEXTブログをご覧の皆様、NEXTシステムズのITサービス事業部サービス開発チームの田中です。
前回から引き続き「心理学」をテーマに取り扱っていきます。
今回の記事では心理学の父と言われたヴント教授が、どのような手法で心理学を研究していたかをご説明していきます。
要素主義とは?
ヴント教授は「実験心理学」という手法で心を研究していました。
その中で「内観法」と呼ばれる実験は、外部から刺激を与え、参加者に「どう感じるか?」と尋ね、
結果を記録、測定を繰り返すという方法でした。
感覚や意志、感情といった「要素」に基づき、人の意識がどのように構成されているかを研究することから、
ヴントの心理学は「要素主義」と呼ばれていました。
要素主義への批判
しかし、内観法は実験参加者が嘘を付く(刺激を受けているが、受けていないと報告する)可能性もあり、
客観性に問題がありました。人の意識を要素に分けて考えることはできない、内観の反応は信頼性が低いなど批判があったことから、「ゲシュタルト心理学」「精神分析学」「行動主義心理学」といった学派が生まれることになりました。
・ゲシュタルト心理学(ヴェルトハイマー)
・精神分析学(フロイト)
・行動主義心理学(ワトソン)
あとがき
ヴントが考案した内観法は、上記の学派から批判を受けることとなりましたが、
批判の対象としての「実験心理学」があったことから、ヴントは現代心理学の祖と呼ばれたりもするそうです。
次回は本記事で説明したそれぞれの学派、提唱した代表的な心理学者などをご紹介していきたいと思います。
それでは皆様、ご覧いただきありがとうございました。
<参考文献>
人と社会の本質を掴む心理学 内藤誼人(著)
https://d21.co.jp/book/detail/978-4-7993-2786-9
心理学 新版 (New Liberal Arts Selection)無藤隆 (著), 森敏昭 (著), 遠藤由美 (著)
https://honto.jp/netstore/pd-book_28916345.html